「国見の大先輩に頭が...」という大久保嘉人がヴェルディ入りした真意 (2ページ目)

  • 会津泰成●文・撮影 text&photo by Aizu Yasunari

 永井に「ヴェルディ再建のために力を貸してほしい」と口説かれた大久保は、どのように受け止めたのか。

 大久保は「国見の大先輩ですから、頭が上がらない」と笑顔で答えた。もちろん先輩からのオファーという理由だけで、プロ生活20年目という節目のシーズン、J1最多の185ゴールを積み上げてきた男が、J2でプレーすることを決めるとは思えない。

 一番の理由は、永井が理想とするサッカーに惹かれたからだった。

「サッカーの試合はあまり観ないんですけど、(監督が)永井さんになってからのヴェルディの試合は、気になって観ていました。永井さんになって、ヴェルディのサッカーはすごく変わった。選手みんなが生き生きしていて、おもしろいなと思った。それが一番の決め手ですかね。

 J1でも永井さんが取り組むようなスタイルのサッカーをしているチームはない。それをJ2でしている、というのはすごく魅力的でした。(川崎)フロンターレでもそうでしたけど、『またパスサッカーでやりたいな』という思いがあった。それはすごく大きかったですね」

 オフ期間中も走り込んでコンディションを整えてきた大久保は、始動初日(1月10 日)から異例ともいえる長時間のハードメニューとなった練習も、最後まできっちりこなした。

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