2020.01.02

神戸が初タイトル獲得。実を結び始めた大型補強が生む好循環

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 木鋪虎雄●撮影 photo by Kishiku Torao

天皇杯で優勝してクラブ初のタイトルを獲得した神戸 新装なった国立競技場で初めての天皇杯決勝が行なわれ、ヴィッセル神戸が鹿島アントラーズを2-0で下し、初優勝を果たした。神戸にとっては、クラブ初のタイトル獲得である。

 今季途中からチームを率いたトルステン・フィンク監督が語る。

「このクラブは25年目になるが、初タイトルを取れたことを誇りに思う。サポーターも多くいるし、神戸の街にとってもすごくいいことだと思う。新しい国立競技場の初の公式戦で勝てた。私はこの歴史的瞬間を一生忘れない」

 初戴冠を彩るにふさわしい試合だった。

 1993年のJリーグ誕生以降、20冠という最も多くのタイトルを手にしてきた鹿島に対し、神戸は無冠。経験、実績の差は明らかだったが、序盤から試合を支配したのは、神戸だった。

 フィンク監督が「前半はすごくよかった。我々が思うようなプレーができ、いい時間に点が取れたものよかった」と言えば、鹿島の大岩剛監督も「前半の非常に苦しい試合内容がすべてだった」。ボールを保持して試合を進める神戸は、キャプテンのMFアンドレス・イニエスタを中心にDFラインから的確にパスをつなぎ、次々とチャンスを作り出した。

 ゴールに関しては、確かにラッキーな面もあった。1点目はFWルーカス・ポドルスキのクロスはGKにはじかれたにもかかわらず、それが相手DFに当たってゴールインしたオウンゴール。2点目にしてもDF西大伍のクロスを相手DFが処理に誤り、そらしたボールがFW藤本憲明に当たってゴールに転がったものだった。