2020.01.01

高校サッカー「関西のバルセロナ」
興国はむしろマンチェスター・シティ

  • 鈴木智之●取材・文 text by Suzuki Tomoyuki
  • photo by Suzuki Tomoyuki

 12月30日に開幕する高校サッカー選手権大会、2回戦屈指の好カード。それが昌平(埼玉県)対興國(大阪府)だ。両チームに共通するのは、新興勢力ながら、近年多数のJリーガーを輩出していること。

毎年プロ選手を輩出してきた注目の興国高校が、選手権に初出場する 昌平からは、松本泰志(広島)、針谷岳晃(磐田)、佐相壱明(大宮)、原田虹輝(川崎)といったJリーガーが誕生し、昨年のインターハイでは全国3位。激戦区の埼玉でも抜けた存在になりつつある。

 一方の興國は、昨年は3名(村田透馬/岐阜、起海斗/山口、中川裕仁/愛媛)がプロ入り。今年もMF田路耀介とDF高安孝幸がツエーゲン金沢への加入が決まっており、タレント揃いの2年生は今年から来年にかけて、7人がJクラブの練習に参加。来年は過去最高の1学年3名以上のプロ入りが有力視されている。

 興國は大会屈指のタレント軍団と呼んでもいいだろう。U-17日本代表FW杉浦力斗は長身でスピードがあり、空中戦、ポストプレーだけでなく、裏への抜け出しも得意。万能型FWで、前線で起点になることのできる選手だ。

 杉浦と抜群のコンビを見せるのが、2年生エースのFW樺山諒乃介。来年からJクラブの特別指定選手として活動する予定で、能力は折り紙付き。中学時代はJクラブや全国優勝経験のある名門校からも誘われていたが、中学時代の先輩・村田透馬が興國に入って急成長したのを見て、入学を決めた。

「自分が全国に連れて行くという強い気持ちで興国に入りました」と話す樺山は、大阪府予選決勝で1得点1アシストを記録し、優勝に貢献。有言実行のエースは全国大会に向けて「ゴール前で相手に脅威を与えるプレーに自信があります。目標は全国優勝です」と意気込んでいる。

 杉浦とのコンビについては「杉浦は足が速いので、相手からすると怖いと思う。(杉浦が)走るとスペースができるので、そこに自分が入るのは、練習から話しながらやっています」と、全幅の信頼を寄せている。