2019.11.03

先手必勝で強いFC東京が戻ってきた。
死のロード終了など好材料も多い

  • 渡辺達也●文 text by Watanabe Tatsuya
  • photo by KYODO

 J1リーグ第30節。大分トリニータは優勝を争うFC東京をホームに迎えた。大分にとってはラグビーワールドカップ開催で使えなかった昭和電工ドーム大分で久しぶりの試合。多くのサポーターに勝利を届けたいところだろう。一方のFC東京は、前日に首位・鹿島アントラーズが浦和レッズを破っているだけに、離されないためにも絶対に勝ち点3がほしいところだ。

 試合は意外な展開で始まった。開始早々からFC東京が押し込むと、開始5分、高萩洋次郎の前線への浮き球パスを、大分のGK高木駿がペナルティ・エリアを飛び出して処理しようとする。だが、永井謙佑がそれをヘッドでかわすとドリブルで持ち上がり、無人のゴールへ流し込んだ。さらに7分、三田啓貴の左コーナーキックを渡辺剛がヘッドで決めて追加点。試合は完全にFC東京ペースになった。

大分トリニータ戦で先制ゴールを決めた永井謙佑(FC東京) 大分はリードされてリズムを崩したのか、寄せが甘く、中途半端なプレシャーをFC東京の選手に簡単にかわされ、思うようなサッカーができない。前半40分には、右からのクロスを後藤優介が胸で落とし、小塚和季がシュートを狙ったが枠を捉えられなかった。前半はFC東京が2点のリードで折り返す。

 後半になると、大分は島川敏郎に代えてボールをつなげる長谷川雄志を投入。攻から守への切り替えと、相手への寄せが早くなり、徐々に主導権を握っていく。すると後半25分、右サイドのこぼれ球にFC東京のGK林彰洋が釣り出されたあと、パスをつないで中央から後藤がシュートを打つが、カバーに入った橋本拳人がヘッドでクリアする。

 その後も大分は攻め込むが、FC東京の堅い守りを崩せず、試合はそのまま2-0でFC東京が逃げ切り、首位・鹿島に勝ち点59で並んだ。

 前節のヴィッセル神戸戦同様、前半で先制し、後半は相手の攻撃を抑えて逃げ切るFC東京らしい試合だった。後半は押し込まれる時間帯が多かったが、ゲームをコントロールしていたのはFC東京であり、全員がハードワークをして守り切れる力がそのベースにあった。それは、先制した試合がこれで14勝という数字に表れている。