鹿島の選手のJデビュー時。椎本
邦一は「親みたいな気持ちになる」 (4ページ目)
――チーム作りという面でのベースもはっきりしていますよね。
「だから、ある意味スカウトの仕事もやりやすいのかもしれません。このポジションにはこういう選手が必要だという基本的なものがあるから。イメージしやすいですね」
――プレースタイルだけでなく、鹿島という環境に適した選手が集まるのは、椎本さんの眼に加えて、ブレない鹿島アントラーズの姿を周りの眼が理解しているからなのかもしれませんね。
「本当にありがたいことですね」
――柴崎岳選手が高校2年時に鹿島と仮契約を結んだり、契約時期が早まっています。
「岳のときは、周囲からも驚きの声が出ましたが、選手自身の意向を優先させているだけなんですよ」
――早く進路を決めれば、落ち着いた状態でサッカーに取り組めるという利点が選手にあるわけですね。鹿島では新卒選手との契約について、年齢とポジションのバランスを考えていると聞いたことがありますが、どれくらい先を見据えているのでしょうか?
「現有戦力のバランスも含めて、2年後、3年後のことはイメージしています。加入後、想像以上のペースで成長する選手もいれば、その逆もいます。鹿島で結果が残せず、移籍せざるを得ない選手もいれば、海外移籍など、想定外のことも起こりうる。だからといって、高卒即戦力というわけにもいかない。もちろんそういう選手もいますが、そこを期待するのは選手には酷だなとも」
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