2018.08.18

インターハイの新ルールで明暗。
酷暑が生んだ高校サッカーの番狂わせ

  • 川端暁彦●文 text by Kawabata Akihiko
  • photo by Kyodo News

 8月7日から8月13日にかけて、三重県を舞台に全国高等学校総合体育大会(通称:インターハイ)の男子サッカー競技が開催された。優勝したのは山梨学院高校(山梨)で、これが初優勝。準優勝の桐光学園高校(神奈川2)も、夏の大会は初めての決勝進出だった。

インターハイ初優勝を飾った山梨学院イレブン そもそもベスト8が出そろった時点で「どこが優勝しても初優勝」という状態だったのだから、少々予想外の展開を見せた大会だったのは間違いない。その背景には、今大会から導入された「6分割の熱中症対策」があったのではないかと思う。

 サッカーは”番狂わせ”が多いスポーツで、事前の予想が難しい競技ではある。それが世界中の賭けの対象としても好まれてきた理由でもあるくらいだから、今回の大会についてもそうした特性を用いて説明できなくはない。ただ、「別の理由があるのではないか」というのが、大会の全日程を取材してきての個人的な見解だ。

 東福岡高校(福岡)、青森山田高校(青森)、市立船橋高校(千葉2)といった有名校の前評判は高かったし、実際に戦力的な部分で8強に残ったチームに見劣りするということはないだろう。昨年度の高校サッカー選手権を制した前橋育英高校(群馬)にしても、昨年度ほどの戦力はないとはいえ、十分に強健なチームだった。

 何より、理由は後述するが、近年の高校総体はそれほど番狂わせの起きない大会になってきていたので驚きはあった。8強に残った顔ぶれの中では、大津高校(熊本)と昌平高校(埼玉1)も事前に優勝候補と目されていたチームであり、勝ち残ったのはサプライズではない。ただ、その両チームも決勝には届かなかった。なぜか。

 もちろん、それぞれの高校で個別的な課題はあるし、負けた試合についてはそれぞれ別個の敗因がある。それは大前提だが、今大会の特徴を考えるとひとつの原因が思い当たる。