2018.02.01

髙田明社長に聞く、V・ファーレン長崎の
ピンチを救った「経営哲学」

  • 刈部謙一●文 text by Karube Kenichi 山頭範之●撮影 photo by Ymagashira Noriyuki

髙田明V・ファーレン長崎社長に聞く(1)

 昨季のJ2最終節を前に、2位を確定させてJ1自動昇格を勝ち取ったV・ファーレン長崎。その昇格劇は、J2の戦いを見ていた人たちにとって、いろいろな意味で軽い「ショック」だったのではないだろうか。    

 何しろ2017年の昇格争い、そして6位までの昇格プレーオフ争いは、1位通過の湘南ベルマーレは別格にしても、J1経験クラブを中心に回っていたからだ。その中に、唯一、長崎だけがあたかもJ2の希望の星のような存在だったわけだが、大方の見方は「最後には失速するのでは」だった。終盤の2位争いになっても、相手は前年降格組のアビスパ福岡と、戦力が圧倒的に豊富な名古屋グランパス。長崎への厳しい見方は変わらなかった。

 さらに言えば、2017年シーズンスタート時の長崎といえば、話題は「クラブの存続」だった。それまでの経営陣による借入金は3億円とも4億円ともいわれ、地方のクラブとしては致命的とも言えるものだった。昇格争い以前に、消滅危機でもあったのだ。

 しかし、そこにまさにホワイトナイトとして登場したのがあの「ジャパネットたかた」だった。借入金問題を解決し、クラブ経営の不健全さも一掃し、V・ファーレン長崎はジャパネットのグループ会社として再出発した。

たかた・あきら 1948年、長崎県平戸市生まれ。1974年、家業の有限会社カメラのたかた入社。1986年、株式会社たかた設立。1999年、社名を株式会社ジャパネットたかたに変更。2015年、ジャパネットたかた代表取締役退任。2017年、株式会社V・ファーレン長崎代表取締役社長就任 これが功を奏し、長崎はシーズン後半にはクラブ記録を塗り替える連勝を達成するなどして、自動昇格を勝ち取った。そんな結果を生んだのは、もちろん監督、選手の努力があってこそだが、その環境を整えたジャパネットたかたとそのカリスマ創業者であり、V・ファーレン長崎社長の髙田明氏によるところは大きい。