遠藤保仁に聞く、ガンバ優勝への条件。「ここまでは悪くないと思う」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 高橋 学●撮影 photo by Takahashi Manabu

 では、勝ち点29の内容はどうなのか。

 遠藤は、「勝ち点を取った、というより、拾った感じの試合が多かったかなと思う」と言う。

 実際に今のガンバは、攻撃で相手を圧倒して勝ち点3を取るようなチームではない。相手にボールを支配される時間や試合が多く、以前のようにポゼッションで上回り、相手の戦意を喪失させるような試合運びはほとんど見られない。

 ただ、第9節の横浜F・マリノス戦(1-0)や第15節のヴィッセル神戸戦(1-0)など、内容があまりよくない試合でも粘り強く戦って、勝ち点3を獲得した試合がいくつかある。それらが、遠藤の言う「勝ち点を拾った」試合になるのだろうが、優勝するためには、そういう勝ち点を得ることも重要だ。

 それを可能にしているのが、守備の安定だ。

「センターバックが安定しているのが大きいね。(彼らの)セットプレーやクロスの対応がいいんで、昨年多かった失点がかなり減っている」(遠藤)

 センターバックでコンビを組むのは、三浦弦太(清水エスパルス→)とファビオ(横浜F・マリノス→)。ともに今季、移籍加入したばかりだが、チームにもすっかり馴染んで攻守に力を発揮している。

 1試合少ないものの、失点13はF・マリノスと並んでリーグ最少。優勝への条件とも言える、安定した守備が実現できていることは心強い限りだ。

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