2017.05.16

F・マリノスが甲府に辛勝も、
齋藤学は「残留争いしているみたい」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Etsuo Hara - JL/Getty Images for DAZN

 もう、これ以上負けられない。

 あまりに陳腐な表現ではあるが、横浜F・マリノスにとってJ1第11節のヴァンフォーレ甲府戦は、そんな試合だったに違いない。

 遡(さかのぼ)ること、およそ2カ月。F・マリノスは今季、絶好のスタートを切っていた。

 開幕戦で、今季の優勝候補筆頭格と目される浦和レッズ(実際、第11節終了時点で首位に立っている)に3-2で競り勝つと、第2節では北海道コンサドーレ札幌を3-0で下し、開幕2連勝。開幕戦からホーム2連戦という有利さはあったにしても、抜群のスタートダッシュだった。

 その一方で、この日の対戦相手、甲府は開幕当初、前途多難を思わせた。開幕戦こそガンバ大阪と1-1で引き分けたものの、続く2試合は鹿島アントラーズに0-1、浦和レッズに1-4と連敗。序盤にいきなり上位勢との対戦が続いた不運もあって、苦しいスタートを余儀なくされた。

 ところが、対照的なスタートから一転、シーズンが進むにつれ、両者は徐々にその立場を入れ替えていく。

 F・マリノスは、2連勝で迎えた第3節以降の8試合で2勝5敗1分け。しかも、前節(第10節)まで3連敗中と大失速したのに対し、甲府は2敗1分けで迎えた第4節以降の7試合で、3勝1敗3分けと大きく息を吹き返していた。

 上から徐々に順位を下げてきたF・マリノスと、下から徐々に順位を上げてきた甲府。気がつけば、前節(第10節)終了時点でF・マリノスが11位、甲府が12位と、「(今季の)スタートはトップとビリのような順位だったが、今はなぜか近くにいる」(甲府・吉田達磨監督)という状況になっていた。