来季はJ1で実現か。東京Vと
横浜FCのJ2天王山に見る両者の強さ (2ページ目)
結果的に勝ち越し点を奪うことができないまま、試合終了の笛を聞くことにはなったが、ヴェルディのロティーナ監督は「勝ち点1しか取れなかったが、チームのプレー内容には満足している」と語り、首位チームを相手に攻勢に試合を進めた選手たちを称えていた。
一時は首位に立つなど、シーズン開幕当初から好調を維持するヴェルディが、今季J1昇格の有力候補であることを、改めて証明した一戦だったのではないだろうか。
だがその一方で、首位の横浜FCからも、また別の種類の強さ――ヴェルディが若さゆえの活きのよさを感じさせる強さだとすれば、横浜FCは貫録のある、どっしりと落ち着いた強さとでも言おうか――が感じられたことも確かである。
横浜FCは前節、愛媛FCを相手に4-0と快勝した。自在にボールを動かし、面白いように得点を重ねた試合は、それはそれで強さを感じさせるものだった。
だが、このヴェルディ戦では一転、守勢に回る時間が長くなった。特に後半、ヴェルディのサイド攻撃にさらされ続けることになったDF小宮山尊信は言う。
「(ボールを)回されていることに対して、『最後のところでは崩されているわけではない』とポジティブに考えられず、心理的に後手になるところがあった。そこが(守備から)攻撃へ転じづらくなったひとつの理由だと思う」
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