頂点を知る「元ガンバ・トリオ」は、低迷ヴェルディをJ1へ導けるか (5ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

「実は、ハシさんとはガンバ時代、ほとんど一緒にやっていないんです。そのとき、僕は試合に出られなかったんで......。今回、一緒にやっていますけど、やっぱりうまい。ここっていうときに顔を出してくれるんで助かりますし、いろいろと指示を出してくれるんでやりやすいですね」

 内田は、2014年11月に左膝前十字靭(じん)帯損傷などの大ケガをして、長い間戦列を離れていた。昨季からリーグ戦での復帰も果たしたが、トップチームでの出場は3試合にとどまった。悔しさを噛みしめ、自分をもう一度輝かせるために移籍を決断した。25歳と、橋本(37歳)や二川(36歳)よりもだいぶ若いが、状況的には彼らと同じだ。

「ヴェルディに来て、ここでダメだと自分のサッカー人生が大きく変わってしまう。今後もサッカーをやっていくためには、この1年間、結果も内容も求めていかないといけない。もう死にもの狂いでやるしかない。ガンバを見返すような活躍をしたいですね」

 橋本、二川、内田――3人は元チームメイトだが、そこに甘えることはない。しかし、ひとたび一緒にプレーすれば"ガンバの遺伝子"が共鳴し、絶妙なハーモニーを醸し出す。また、3人とも「ここで活躍しなければ」という危機感を持ち、覚悟を持ってプレーしている。それが、ヴェルディの選手たちの琴線に触れ、J1昇格への推進力になっていくはずだ。

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