「アジアの壁」vs「アジアの大砲」。同期監督のJ2九州対決が熱い! (4ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by AFLO

 一方、完敗に終わった高木監督にとっては厳しい結果となった。昨季、17ゴールを挙げてチームの得点源を担っていたFW永井龍が名古屋グランパスに移籍。新たな得点パターンを模索するなか、その成果を示せなかった。もっとも高木監督は、「身体が少し重かったと思います。そのなかで多少チャンスを作れたのはいい部分。全体的には足りないところがたくさん出てきたので、逆によかったかなと思っています」と、前向きな姿勢を崩さない。

 福岡について問われると、「選手層が厚いですよね。J1でやっていただけのことはあると思います」と相手の実力を認めつつ、「ただ、サッカーは強いチームが必ず勝つとは言えないスポーツなので、相手の穴をうまく狙っていったりする部分は、シーズンに向けてやっていかないといけないと思います」と、負けん気を示す。そして井原監督については、「僕は井原らしいサッカーがよくわからないので、これからしっかり見ていきたいと思います」と、不敵にほほ笑んだ。

 慎重さが求められるセンターバックと、奔放さが強みとなり得るストライカー。いずれも緻密なチーム作りで成果を挙げてきた指揮官ではあるものの、その発言を聞くかぎり、メンタリティの部分では現役時代のスタンスが残されているのかもしれない。

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