「クラブW杯を見て腹が立った」浦和レッズ柏木陽介の激アツ逆襲宣言 (3ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki
  • photo by Wataru Kohayakawa/AFLO

 鹿島に敗れ、突然のシーズン終了を迎えてからは、柏木は努めて気持ちを切り替えることで、受け入れがたい結果を消化しようとしたという。

「もうなんか、年間勝ち点1位っていうことだけを......、自分のなかでそういうふうにした感じ。オレらは年間通して1位だったと」

 だからこそ、柏木は昨季優勝できなかった「悔しさをバネに」ではなく、自分たちは勝ち点トップだったという「自信を胸に」新たなシーズンへと向かうと決めた。

「(年間勝ち点1位の)自信と、あとは久しぶりに休めるなって思うようにした。シンプルに、神様から休みをいただいたと。そういう気持ちを持ってオフに入ったかな」

 新シーズンをいいコンディションで迎えるために、まず柏木がしたのは、英気を養うことだった。

「1月に入るまではまったく動かず、とはいっても、体幹(のトレーニング)とかはやっていたけど、美味しいものを食べたり、旅行へ行ったりしてリラックスできたというのはあった。それがしっかりできたうえで、元日からはちゃんと走り出したから、ここ(一次キャンプ)に入ってくるためのベースとなる筋肉の作り方っていうのは、しっかりできたかな。だから、この一次キャンプはすごくいいキャンプになったっていうところはある」

 1月16日から29日まで沖縄・東風平で行なわれた浦和の一次キャンプ。長いシーズンを戦い抜く体を作り上げるためのフィジカルトレーニングによって、肉体はかなり追い込まれたはずだが、それでも柏木からは余裕の笑みさえこぼれる。

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