若手が猛アピール。俊輔なき横浜FMの「世代交代」は思ったより順調? (2ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

 勝利の原動力となったのは、若手の積極性だ。昨季まで出場機会に恵まれなかった若きタレントたちが、主力のいなくなったこの状況を好機ととらえ、それぞれが自らの存在をアピールしようと前向きな姿勢を示した。なかでも目立っていたのが、3年目のFW富樫敬真だ。初戦のバンコク・U戦では1得点・1アシスト、続くスパンブリー戦でも途中出場からゴールを奪い、レギュラー奪取へのアピールに成功した。

「今、FWにケガ人が多いなかで、自分が点を獲るしかないと思っていました。結果を残したいと考えていたので、最低限の結果を残せたことはよかったと思います」

 昨季、ブレイクの予感を漂わせながらも、結果的に18試合の出場にとどまった23歳のストライカーには、すでに「自分が結果を出す」という自覚が備わっているようだった。

 富樫だけではない。積極果敢なドリブルでリズムを生み出した19歳のアタッカーMF遠藤渓太は、スパンブリー戦で2ゴール。20歳のMF中島賢星は2列目とボランチのふたつのポジションに対応し、ゴールという結果も手にした。FC町田ゼルビアでの武者修行を経て復帰した24歳のFW仲川輝人も、裏への鋭い飛び出しと冷静なフィニッシュワークで、1得点と結果を出した。

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