ガンバの堂安律、J1でも世界でも「マラドーアン」が止まらない! (2ページ目)

  • 飯尾篤史●文 text by Iio Atsushi
  • photo by AFLO

 2列目ならどこでもこなせるが、やはり持ち味が出るのは右サイドか。タッチライン際でボールを受けると、「キュ、キュ、キュ」と音が聞こえてくるかのような鋭いカットインからフィニッシュを狙ったり、スルーパスを通したりする。

 パスも、ドリブルも、フィニッシュも――。そんなプレースタイルからユース時代の監督から付けられたニックネームは「マラドーアン」。堂安自身も小学6年の頃からマラドーナのプレー集を繰り返し見て、プレーのイメージを膨らませていたという。

 昨年10月のU-19アジア選手権では、U-19日本代表として6試合中5試合に出場して1ゴール。日本の、5大会ぶりとなるU-20ワールドカップの出場権獲得に貢献すると、自身も大会MVPに選出された。J1での出場は3試合にとどまったものの、セカンドチームであるU-23ガンバ大阪の一員として出場したJ3では21試合10ゴールを記録。さらに、12月にはアジア国際年間最優秀若手選手賞にも輝いた。

 堂安への期待を高めているもののひとつは、ガンバにおける立ち位置の変化だ。

 堂安が得意とする中盤の2列目は近年、同じ顔ぶれがプレーしてきたが、今オフに阿部浩之(→川崎フロンターレ)と大森晃太郎(→ヴィッセル神戸)のふたりがチームを去った。泉澤仁(大宮アルディージャ→)と井出遥也(ジェフユナイテッド千葉→)が新たに加入したものの、中盤の再編が行なわれるのは間違いなく、堂安が割って入る隙間は昨シーズン以上に広がっている。

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