自由な遠藤保仁「レギュラーを外されたぐらいじゃ、引退しないよ」 (2ページ目)

  • 佐藤 俊●構成 text by Sato Shun
  • 説田浩之●撮影 photo Setsuda Hiroyuki

「ボランチよりも(ポジションが)5m前に出ているだけだけど、景色が違うし、相手のプレッシャーはかなり厳しい。ただ、前に行けば行くほど、ミスをおかしても許される部分があるので、今は楽しんでやれている。それが、大事でしょ。俺は楽しんでサッカー人生を終わりたいんで、最後は別にボランチじゃなくてもいいと思っている」

 遠藤は現在、36歳。年が明ければ、37歳になる(1980年1月28日生まれ)。年齢的に、体力的な衰えなど、若い頃とは違った面で苦労を感じてもおかしくない。さらに今後、監督のサッカーの志向や若手の台頭によって、ベンチに置かれる機会が増えていくかもしれない。ベテランの生き方を、遠藤はどう捉えているのだろうか。

「(これまでと同様)この年齢になっても、体のケアは特別なことは何もしていない。練習前、ストレッチする時間がちょっと長くなっただけ。基本、ひと晩寝れば、気持ちも、疲れもすっきりするからね。

 まあ、俺らの年齢で大事なことは、変なプライドを持たないこと。『昔はこのプレーができていたのに』って(過去の自分と)比べられたりするけど、それを気にしてもマイナスになるだけ。『あいつ、キレがなくなったな』って言われることもあるけど、そりゃこの年齢になれば、20歳のときとは違うし、キレがなくなるのは仕方がないこと。

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