2015.01.01

松木安太郎と福田正博が代表監督に求める「条件」とは?

  • 津金一郎●構成 text by Tsugane Ichiro

年末年始スペシャル対談 松木安太郎×福田正博 part2

選手として、指導者として、解説者として、日本サッカー界に携わり続けている松木安太郎氏と福田正博氏のスペシャル対談。第2回は1月にアジアカップに臨む日本代表について語り合った。
(part1はこちら>>激論!松木安太郎と福田正博が考える「Jリーグの未来」)

■日本代表の「成功と失敗の基準」はどこにあるのか?

福田 ブラジルワールドカップ(W杯)で1勝もできなかったことで、日本サッカーはもう一度、世界における自分たちの立ち位置を見つめ直すことになったと思います。でも、現状の日本代表は、いまひとつ明るさや期待感がないように感じてもいるのですが——。

photo by Yamamoto Raita松木 日本代表の話をするうえで、明確にしておきたいのが、日本代表の「成功と失敗の基準」をどこにするのかということ。「成長」することが成功だとするなら、ザッケローニ監督のもとでの4年間は、W杯では勝てなかったけれど、大きく成長したから成功だったともいえる。でも、そうじゃないから監督が代わった。それなのに、相変わらず日本代表監督に与えられる目標があいまいな気がしてならないんだ。アギーレ監督に与えられた目標はアジアカップ優勝? W杯の予選突破? それともW杯での勝利? どうなんだろう?

福田 日本サッカー協会がどういう契約を結んだのか、内容はわからないですけど、一般的に考えれば、最初はW杯アジア予選の突破を目標に契約しているのではないでしょうか。そのうえで、W杯本大会は別途オプション契約を結ぶのだと思います。最初から本大会の「ベスト4」「ベスト8」が目標になった場合、引き受ける監督がいなくなると思うんですね。ただし、アジア予選突破が今の日本代表の目標になるのかと言ったら、そうじゃないと思います。

松木 もちろん。W杯でグループリーグを突破してこそ、初めて成功したといえると思う。だったら、監督との契約も初めからそこを目標に結ぶベき。そういった意味で、ブラジルでのW杯が、日本サッカーを変える大きなタイミングだったと思う。たしかにザッケローニ前監督がつくり上げた日本代表チームは、予選突破を決めるまでは素晴らしいサッカーをしていた。だけど、本大会直前で身長の大きなFWをメンバーから外してパスサッカーに徹すると思わせておきながら、本大会ではそれまでのパスサッカーの根幹を担ってきた遠藤(保仁)を外した。細かいことを挙げればもっと指摘したい箇所はあるけれど、本番を前にザッケローニ監督が迷走した印象はぬぐえないよね。ピッチ上でサッカーをするのは選手だけど、今回のW杯の結果には監督自身が勝負師ではなかったことが影響していると感じる部分もある——。