2014.11.13

アギーレJに期待する「日本らしさとトレンドの融合」

  • photo by Matsuoka Kenzaburo

 日本代表の指揮官にアギーレ監督が就任して4試合を終え、ここまで1勝2敗1分け。監督の志向するサッカーが縦に速く、アグレッシブということが、試合内容によく表れている。試合中、選手がボールを後ろに下げると、アギーレ監督が怒っていたことからもそれはよくわかる。縦パスを入れて前線に起点を作り、そこから素早くゴールへ攻め上がる。非常に現実的で、勝つためにファイトするスタイル。戦術として非常に理に適っている。

アジアカップへ向けて強化試合が続くアギーレジャパン ブラジルW杯後、世界のサッカーは「タテに速い攻撃になった」と言われている。たしかに、その傾向がより顕著になったといえる。だが、「タテに速く」ということは目新しいスタイルではない。

 たとえば、2004年アテネ五輪で五輪代表を指揮した山本昌邦監督(当時)も言っていたことで、「ボールを奪ったら3秒以内にゴール前へ攻め上がる」「カウンターやショートカウンターでゴールを奪う」ことを狙っていた。つまり、10年前からそうした考え方は存在していたのであり、トレンドというより、もはや当たり前の話だ。チャンピオンズリーグでも、何年も前からその傾向が表れている。

 だからといって、日本代表もそうした縦に速いサッカーだけをやればいい、ということにはならない。もちろん、そういう傾向が強くなっていることはしっかり把握して、対応できるようにしなくてはいけないが、それプラス、自分たちの特徴を生かすやり方、自分たちにしかできないことを見つけ出すことも重要だ。

 ブラジルW杯が終わってから、気になっていることがある。それは、やたらと「トレンド」ということを強調するメディアが増えたことだ。もちろん、トレンドは理解するべきで、世界のサッカーシーンで今何が行なわれていて、今後どうなっていくかを予測することは重要だ。