2014.07.30

豊田陽平「仲間のために戦えるのが鳥栖の強さ」

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by AFLOSPORTS

7月特集 Jリーグから始めよう(10)

 ブラジルW杯で勝ち進んだチームの共通点は、「献身」だった。チリやコスタリカの戦いが感動を呼んだのは、単純な話、選手が全力をなげうっていたからだろう。チームのために戦う、それを選手が言葉ではなく、ピッチで表現していた。

「僕をワールドカップの日本代表に選んでくれるなら......たとえピッチに立てなくても、なにかの役に立ちたい。対ドログバ(コートジボワール)の練習台だってやりますよ」

 豊田陽平には、その身を捧げる覚悟があったのだが――。

現在9得点、J得点ランキング3位の豊田陽平(サガン鳥栖) W杯後に再開したJリーグで優勝争いをしているサガン鳥栖を牽引しているのは、W杯日本代表メンバー入りを惜しくも逃したストライカー、豊田である。

 7月27日のセレッソ大阪との第17節、鳥栖は後半途中までは劣勢を強いられていたが、集中した守備で耐え忍び、68分に豊田が貴重な決勝点を記録。首位の浦和レッズに勝ち点差2と肉薄している。

「自分たちはチャレンジャー」

 そう語る豊田には、驕(おご)ったところがない。