新潟躍進の原動力。レオ シルバのすごさはどこにあるのか?
Jリーグの"助っ人外国人"と言えば、今季セレッソ大阪に加入したディエゴ・フォルランが注目を集めているが、近年は概して外国人選手が不作の傾向にある。
というより、そもそも各クラブとも、本当の意味での新しい助っ人の獲得に消極的だ。
たとえば、今季J2から昇格し、ここまで5位(第11節終了時)と好調のヴィッセル神戸を牽引するブラジル人トリオ(FWマルキーニョス、ペドロ・ジュニオール、MFシンプリシオ)にしても、彼らはいずれも他クラブですでにJリーグへの適性を示していた選手である(※)。残念ながら、今のJリーグには新たな外国人選手を発掘しようと、積極的に動くクラブは少ない。
※マルキーニョス:東京V、横浜FM、市原、清水、鹿島、仙台でプレー
※ペドロ・ジュニオール:大宮、新潟、G大阪、FC東京でプレー
※シンプリシオ:C大阪でプレー
そんな"助っ人冬の時代"にあって、貴重な掘り出し物と言えるのが、アルビレックス新潟のMFレオシルバだ。運動量豊富で守備能力が高く、そのうえ攻撃センスにも優れる。彼のよさをひとつひとつ挙げたらきりがないほどの万能ボランチである。
昨シーズンから新潟の中盤を支えるレオシルバ レオシルバとともに新潟の中盤を構成する、MF成岡翔が語る。
「レオは高い位置から(攻撃を)仕掛けられるので、高い位置に入れば入るほど相手は嫌だと思う。レオは走力があって前に入ってくるので、そこをうまく使えたらいい」
これまでの試合でレオシルバとダブルボランチを組むことの多かった成岡は、彼の攻撃センスを生かすため、「自分が後ろでバランスを取ってレオを前に出す」ことを考えていたという。
だが、成岡が感じる「レオシルバのすごさ」はそれだけではない。5月3日に行なわれたJ1第11節の大宮アルディージャ戦では、成岡は一列ポジションを上げ、右MFとしてプレーしているが、そのときの実感を次のような言葉で話している。
1 / 3