【Jリーグ】2ステージ制復活案の是非。識者はどう見ているのか (3ページ目)

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 また、2ステージ制復活に反対する識者の中にも、「どちらかと言えば、反対」だが、「現状を考えれば、2ステージ制の復活は仕方がない面もある」とし、2ステージ制の復活に関する識者の方々の見解は、ほぼ五分五分のように感じられた。

 以下、賛成6人、反対8人と分かれた識者の方々の意見を紹介する。

◆2ステージ制復活に「賛成」
鈴木良平氏(解説者/元ビーレフェルトコーチ、日本女子代表監督など)
「日本の場合、年間通しての1シーズン制が、欧州ほど浸透していないような気がする。見る側にとっては、ファースト、セカンドそれぞれのステージでチャンピオンを決めて、チャンピオンシップのような形で年間王者を決めるやり方のほうが受け入れやすいのではないか。(2ステージ制は)根本的には反対だが、Jリーグの現状、成長過程にあるリーグと考えれば、6対4で(2ステージ制の復活に)賛成」

福田正博氏
「各ステージでホーム&アウェーの2回戦総当りで行なわれることが大前提。現行の18チームで、それぞれのステージで1回戦総当りのスタイルで行なう2ステージ制ならば、賛成はできない。ホーム、アウェーの試合数に差が出て、あまりにも不平等だからだ。各ステージでホーム&アウェーで戦うためには、総試合数を考えるとトップリーグに属するチーム数を減らすべき。そうしたことを含めて、リーグとして整理しなければいけないことはたくさんあるが、Jリーグはもっと注目されること、露出されることが必要。そして、人とお金が集まるスタイルを確立していかなければいけないと思う」

渡辺達也氏

「観客数が減っている中で、現状維持では厳しい。2ステージ制が再び導入されれば、現状は打開できる。もしうまくいかなくても、また元に戻せばいい」

杉山茂樹氏
「お金の話ばかりが先行するのはどうかと思うけれども、1シーズン制を本格的に導入(2005年)してからまだ10年も経っていないし、リーグとしての伝統もないわけだから、より良いと思うことであれば、何でもチャレンジすればいい。いろいろなデメリットがあるにせよ、今は自分たちでリーグを盛り上げていかなければいけない時期。とりあえずやってみて、例えば5年間試してみてダメだったら、また見直せばいいこと」

川端康生氏

「Jリーグは今まさに厳しい時期にある。それだけに、2ステージ制が復活するのは、注目する機会も、ファンやサポーターが喜ぶ機会も増えるだろうから、いいことだと思う」

浅田真樹氏
「現実問題として、今のJリーグには『少ない資金の中、がんばっています』などという、苦労話が話題になるクラブがいっぱいある。そうした状況を、手をこまねいて見ているだけではいけないと思う。2ステージ制の採用は現実的な判断。積極的に反対する理由はない」

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