【ACL】浦和の奮起に期待。Jリーグ勢のタイトル奪回はなるか? (2ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

 また、ネルシーニョ監督の言葉からも、ACL獲得にかける強い思いが感じられる。

「必要であれば、トレーニングの強度をコントロールしたり、休ませたりすることもある。だが、どんな日程であっても選手を温存することは考えていない。100%に近い(疲労からの)回復を一番に考え、うまく回復できれば、常に最高の戦力で次の試合に臨む」

 新外国人FWクレオをはじめ、シーズン前に戦力補強を進めたことで、確実に選手層が厚くなっている柏。加えて、昨季の経験があり、指揮官の「本気度」も高い。

 となれば、期待されるのは08年のG大阪以来となる、JリーグクラブのACL制覇である。現段階で、その可能性は十分にあると見ていいだろう。

 そんな柏とは対照的に、すでに一次リーグ敗退が決まってしまったのが、昨季J1王者の広島である。

 初戦からの3連敗でがけっぷちに立たされて迎えた浦項(韓国)とのアウェーゲームでも、1-1の引き分け。2試合を残して、一次リーグ突破の可能性が消えた。

 また、残る2クラブ、すなわち仙台と浦和にしても、第4節までに1勝しか挙げられず、ともに苦戦が続いている。いかに柏が好調とはいえ、Jリーグ勢のアジアタイトル奪回を期待するなら、ひとつでも多くのクラブが勝ち上がれるに越したことはない。両クラブともまだ自力突破の可能性を残すだけに、ここを乗り切って決勝トーナメントに進出してもらいたいところだ。

 なかでも奮起を期待したのは、浦和である。

 シーズン前には充実した戦力補強を行ない、前評判は高かった浦和。実際、J1ではここまで4勝1分けの2位と、好結果を残している。

 ところが、ACLでは勝ち切れない試合が続き、1勝2敗1分けでグループ3位。次節、広州恒大(中国)とのホームゲームに敗れれば、もうひとつの試合結果次第で一次リーグ敗退が決まってしまう可能性もある。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る