【Jリーグ】16戦無敗で3位。大宮・ベルデニック監督が語る「優勝へのプロセス」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki

昨シーズン途中から大宮を率いるズデンコ・ベルデニック監督昨シーズン途中から大宮を率いるズデンコ・ベルデニック監督 今季のJリーグ開幕からおよそ1カ月。4月6日に第5節を終えたJ1で、少々意外なクラブが好スタートを切っている。

 2005年のJ1昇格以来、一度として最終順位が一桁になったことはなく、毎年のようにJ1残留争いを繰り広げてきた大宮が、ここまで3勝2分けと無敗を続けているのだ。

 勝ち点11の大宮は現在、首位・横浜FMを勝ち点4差で追う3位。加えて、昨季第24節の浦和戦(1-1の引き分け)以来続いている連続無敗記録は、16試合まで伸びた。

 昨季終盤、J2降格危機にさらされて発揮した驚異的なパワーは、決して一時的な「火事場の馬鹿力」などではなく、もはや「地力」として備わっているようだ。

 現在の大宮の強さを支えているのは、組織的な守備である。1-0で勝利した第5節のFC東京戦でも、安定した守備が際立っていた。

 大宮はコンパクトな陣形を保ち、中盤から相手ボールに対して積極的にプレッシャーをかけることで、東京の武器であるパスワークを寸断。東京のポポビッチ監督が「パスを受ける選手が戸惑っていた。パスを受けたがらなかった」と話していたが、これは大宮の守備が狙い通りに機能していたがゆえだろう。また、東京の攻撃が計11回もオフサイドに引っかかったこともまた、大宮がいかにコンパクトな陣形を保てていたかを物語る。

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