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【Jリーグ】師弟対決を制した浦和ペトロヴィッチ監督、
広島に愛ある「ダメ出し」

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

試合後、健闘を称え合う浦和のペトロヴィッチ監督と広島・森保監督試合後、健闘を称え合う浦和のペトロヴィッチ監督と広島・森保監督
 J1第32節。首位を走る広島が、浦和に0-2で敗れた。

「立ち上がり、受け身になってしまった。流れを引き戻そうとしたが、選手に硬さがあるなかで先制を許し、流れをつかむのが難しくなった」

 森保一・広島監督がそう語る、完敗である。

 これが優勝目前のプレッシャーなのだろうか。広島のDF千葉和彦が苦笑いで振り返る。

「アウェーの雰囲気もあったし、首位に立って残り3試合。優勝が見えてきてガチガチだった。そんなにプレッシャーは感じていないつもりだったけど、(試合に)入ってみたら全然違った」

 初のJ1制覇へ向け、ラストスパートに入ろうとする広島にストップをかけたのは、皮肉なことに、昨年まで広島を率いていたペトロヴィッチ・浦和監督だった。

 5試合ぶりの勝利に舌も滑らかなペトロヴィッチ監督は、「広島を6シーズン率いていたので、優勝したらうれしい」と話す一方で、「私が率いていた時代とは若干変わっている。広島を見ていて心配なところがある」と、古巣に向けて次々に"ダメ出し"した。

 曰く、「広島のように引いて待ち構える(守備の)やり方もあるが、それでは退屈なゲームになる」。また曰く、「いい守備をしているが、攻撃では以前のような後ろからの攻め上がりはなかった」。

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