2012.06.30

【日本代表】遠藤以上の選手はいない!?
ザックジャパンのボランチに求められる能力

  • photo by Fujita Masato

W杯最終予選の3連戦で安定したプレイを見せた遠藤保仁
福田正博 フォーメーション進化論 vol.21

 ボランチというポジションは、センターバックの前に位置するので守備面では最終ライン手前のフィルターとしての役割が求められるし、攻撃面ではつなぎ役としてパスを散らしてリズムを作り、ゲームをコントロールしていく存在だ。さらには、攻撃参加もして、ゴールに絡むこともできなくてはいけない。

 ビルドアップしていくときに、中央のボランチを経由しないといいビルドアップはなかなかできない。中央でボールを持つことで相手守備が中央に寄せてきて、サイドにスペースができるので、そこでサイドに展開すると、攻撃も組み立てやすいということになる。

 FWや前線のアタッカーはミスをしてそこでボールを失っても、相手の陣地でのことなのですぐにピンチになりにくいが、中盤の中央でのミスはそれがそのまま失点につながりかねないので、ボランチの選手はミスが許されない。しかも、ボランチは常に前後左右、360度全方向からプレッシャーを受ける。

 そこでしっかりとパスを受けて、ボールを展開するだけではなく、前を向けるときは前を向かないと攻撃が進んでいかないので、非常に高いテクニックと判断力が求められる。当然、視野が広くなくてはいけないし、視野を確保するためのポジショニングもできなくてはいけない。

 たとえば、ボールを受けたときに、敵がプレッシャーに来ているなと思ったらすぐにはたいて、もう一度動き直してまたパスを受ける。バルセロナではシャビがそうした動きが非常にうまい。彼のように中央でうまくボールを回しながら、ドリブルで持ち出していき、スペースをうまく使うことができればいいが、それができないとそこでボールを奪われピンチを招いてしまう。