【Jリーグ】湘南、広島、浦和...増えてきた3-4-3とバルサ型の違い (2ページ目)
J2で開幕から快進撃を続けたチョウ・キジェ監督率いる湘南もそのひとつ。こちらは少なくともザックジャパンより上手く機能している。それが成績上昇の要因になっていることは間違いない。ただ、画期的(攻撃的)な匂いはそれほどしない。ひと言でいえば中庸。バルサ式3-4-3のような大胆さはない。
その3-4-「3」を4分割表記にすると3-4-「2-1」的だ。「3」の両サイドが高い位置には位置するものの、ウイング然と張っているわけではない。俗に言う「2シャドー」気味に構えている。相手ボールになった瞬間、相手の両サイドバックに直ちにプレッシャーを掛けられる状態にはない。よって、この3-「4」-2-1のサイドアタッカーは、「4」の両翼各1人になる。サイドアタッカーが2人いる相手と対峙すると、彼らのポジションは自ずと低くなる。5バックに近づくことになる。サッカーはすなわち守備的になる。
5バックになるということは「底辺」が長く、前に人が少ない状態を指す。すなわち、そのフィールドプレイヤー10人が描く全体図を図形化すれば「クリスマスツリー型(2等辺三角形)」。「クリスマスツリー型」は欧州では、守備的サッカーをイメージ化した言葉として通っている。
4月22日に駒沢で行なわれた東京V戦、湘南の3-4-3が、クリスマスツリーになる時間は少なかった。理由は相手が両サイドを2人がかりで突いて来る時間が少なかったことにある。
東京Vの布陣は中盤ボックス型の4-4-2。4分割表記にすれば4-2-2-2。すなわちサイドアタッカーは両サイド各1人しかいない。したがって、湘南式3-4-3とその数は同じだった。
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