サッカー日本代表から消えたサイドバック 31人のメンバー構成に見る森保監督の「従来路線続行」 (4ページ目)
ところが反町氏が退任し、山本氏がナショナルチームダイレクターに就任、技術委員長も兼ねるようになると、森保監督は、待っていましたとばかりに、5バックサッカーに移行していく。森保監督にとって山本氏は物わかりのいい技術委員長なのかもしれない。同時に、技術委員長の存在価値は薄れた状態にあるかに見える。
山本氏は次期代表監督の大岩氏に「継続」を求めながら、「戦術はそれに含まれない」「大岩監督には大岩監督の色を出してもらって......」と、丸投げと言われても仕方のないスタンスを貫こうとしている。技術委員長として、代表監督とは異なる視点を示し、重しになろうとする気配は見られない。それが結果的に、森保監督の特殊で頑ななサッカーを後押しする格好になっている。組織論として、それは歪んだ構図と言うべきではないか。
穏やかな表情とは裏腹な、暴走とも言うべき森保監督の強めのキャラが、あらためて露わになった今回のメンバー発表だった。
著者プロフィール
杉山茂樹 (すぎやましげき)
スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2026年北中米大会で12回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。
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