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サッカー日本代表から消えたサイドバック 31人のメンバー構成に見る森保監督の「従来路線続行」 (2ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama

【3バックサッカーを踏襲】

 招集メンバー31人の顔ぶれをパッと眺めて、目に留まるのはディフェンダーの少なさだ。ワールドカップでは26人中9人を占めたが、今回は31人中7人だ。MFの括りで選ばれた中野はCBができるので、8人と言ってもいいが、それにしても少ない。割合的に大幅な減少だ。

 切られた選手は長友、谷口、菅原の3人で、うちサイド系がふたり。つまり、今回のメンバーのなかにサイドバック(SB)ができる選手は数えるほどしかいない。スペシャリストはほぼゼロだ。

 このアンバランスな構成から透けて見えるのは、3(5)バックサッカーの踏襲だ。このメンバーで4バックは簡単には組めない。組めてもその特徴を表現しにくい完成度の低いものになるだろう。

 先のワールドカップで、16強に進んだチームのなかで、典型的な5バックを採用したチームはパラグアイのみだった。日本が32強で終わった理由の一端をそこに見る気がする。時代遅れとは言わないが、今日的ではないサッカーである。

 だが、森保一監督はおそらくそう考えていない。世界的に見れば自らのサッカーが特殊であることには、さすがに気づいていないはずはない。それでも省みることなく、あるいは教訓とすることもなく、自らのやり方を押し通そうとしている。

 よほど頑なな性格なのか、あるいは5バックサッカーが好きなのか。その両方なのかもしれない。そのしわ寄せを受けるのがSBだ。森保サッカーによって支配された日本サッカーのこの8年間は、言ってみればSB受難の時代だった。SBでプレーしている選手はさぞ不安を抱いたものと思われる。自分がプレーしているポジションが、目指すべき代表チームには存在しないのである。このままSBとして続けていっても将来はないと悲観し、プレーの場所を他のポジションに求めた選手は少なくないはずだ。

 ポジションがなければ、そこにふさわしい適性を持つ選手は育たない。サッカーにはポジションが選手を育てるところがあるのだ。

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