サッカー日本代表から消えたサイドバック 31人のメンバー構成に見る森保監督の「従来路線続行」 (3ページ目)
【アジアカップ後には変わるとしても...】
ウイングも森保式のサッカーにはないポジションだ。森保式5バックサッカーにはウイングバック(WB)はいるがウイングはない。ウイングの選手は森保式においてはWBとしてプレーする道が残されている。SBがWBとしてプレーする機会より、ウインガーがWBに起用されるほうが多い。SBほど受難の時代ではないが、森保式が続けば、いいウインガーは現れにくくなるだろう。
今回、中盤より前の選手が占める割合が高くなったと述べたが、その割にウインガーは増えていない。スペシャリストとしての新顔は齋藤ぐらいだ。WBのほうが似合いそうな相馬を加えてもふたりだ。4バックで戦いそうもないことは、そこからも見え隠れする。
アジアカップ終了後、森保サッカーを引き継ぐ大岩剛監督は、アジア大会の戦いぶりを見ればわかるとおり、典型的な4バックで戦う監督だ。だから近い将来、代表にSBは復活する。純然たるウインガーにとっても居心地のいいサッカーになるだろう。「次は大岩監督」と言われてファンの胸がときめくかどうかは怪しい限りだが、サッカーそのものは世界基準に回帰する。
問題は、それは偶然なのか、意図的なものであるか、だ。サッカー協会が森保サッカーを続けるのはマズいと判断し、右に傾いていたサッカーを左に修正しようと舵を切ったのか。だが、山本昌邦技術委員長兼ナショナルチームダイレクターは、その件について触れようとしない。その様子からは4バックサッカーへの回帰は偶然の産物に見える。
森保監督に物申したのは、2022年当時の技術委員長、反町康治氏だった。同年12月、カタールワールドカップ後に行なわれた森保監督続投会見の席で、森保監督に対し「これからの4年はもっと攻撃的なサッカーで」と注文をつけた。実際、森保監督は、反町氏が技術委員長の座に就いている間は基本的には4バックを軸にしていた。
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