サッカー日本代表の攻撃的3バックはワールドカップ本大会まで続くか? 中国戦では大成功 (4ページ目)

  • 中山 淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi

【バーレーン戦はどのシステムで戦うのか】

 注目すべきは、10日(日本時間11日1時)に予定される次節アウェーでのバーレーン戦だ。

「今日は3バックで戦ったなかで攻撃的な選手をサイドに配置しているところを、守備的な選手に代えて、よりいい守備から攻撃を、とも考えながらチーム編成することを考えています」

 大勝した中国戦後の記者会見の壇上で、森保監督はそう語った。つまりそのコメントからは、必ずしも今回の中国戦で採用した攻撃的3バックシステムを貫く構えではないことがうかがえる。

 現状、日本がこれまで採用してきた布陣は、アジアカップや3月の北朝鮮戦でも採用した従来のメイン布陣の4-2-3-1と、その変形の4-3-3。加えて、攻撃的3-4-2-1と守備的3-4-2-1の計4パターン。

 ただし、3-4-2-1の2パターンは、両WBにアタッカーふたりを配置するか、ひとりもしくはふたりのDF(サイドバック)を配置するかで、攻撃重視で戦うのか、守備重視で戦うのかを使い分けようとしているように解釈できる。

 果たして、運用方法ではなく、人選によって同じ3バックシステムを使い分けようとするその手法が、問題を生じさせることにはならないのか。

 アウェーでのバーレーン戦は、まずそこに興味がそそられる。

著者プロフィール

  • 中山 淳

    中山 淳 (なかやま・あつし)

    1970年生まれ、山梨県出身。月刊「ワールドサッカーグラフィック」誌編集部勤務、同誌編集長を経て独立。スポーツ関連の出版物やデジタルコンテンツの企画制作を行なうほか、サッカーおよびスポーツメディアに執筆。サッカー中継の解説、サッカー関連番組にも出演する。近著『Jリーグを使ってみませんか? 地域に笑顔を増やす驚きの活動例』(ベースボール・マガジン社)

【フォーメーション】サッカー日本代表 識者が考察したアジア最終予選のベスト布陣

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る