三笘薫のドリブルは、ウイングバックでも単騎突破するワールドクラスの飛び道具 (3ページ目)

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei

【最強攻撃陣の中でも毛色が異なる特性】

 三笘がピッチを去ったあとも日本は攻撃の手を緩めず、3点を追加した。

「いろんな選手がいろんな形で得点を取れるのはすごく層が厚いってことですし、より競争も激しくなってきている。でも、やっぱり最終予選はワールドカップを決める大会なので、いろんな人が結果を出すという気持ちでやれているとはすごくいいことだと思います」

 三笘、南野、久保がゴールを奪い、堂安もアシストを記録。さらに三笘と同じくアジアカップ以来の復帰となった途中出場の伊東純也に加え、前田大然にもゴールが生まれている。また、三笘のポジションには台頭著しい中村敬斗の存在もある。

 豪華なタレントが揃う日本の攻撃陣は、歴代最強といっても過言ではないだろう。そのなかでも、守りを固められてもひとりで打開できる三笘の特性は、他選手とは毛色が異なる。いわば飛び道具であり、最もフィジカルで、最もプリミティブな最大の武器だ。

 もはやワールドクラスに達した三笘薫が、ワールドカップ悲願のベスト8入りを目指す日本代表の命運を握っている。

著者プロフィール

  • 原山裕平

    原山裕平 (はらやま・ゆうへい)

    スポーツライター。1976年生まれ、静岡県出身。2002年から『週刊サッカーダイジェスト』編集部に所属し、セレッソ大阪、浦和レッズ、サンフレッチェ広島、日本代表などを担当。2015年よりフリーランスに転身。

【図】サッカー日本代表・識者が考察したアジア最終予選のベスト布陣

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