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サッカー五輪代表のDF陣はどうなる? 主力4人は確定的も、残り2~3枠の争いは熾烈 (2ページ目)

  • 浅田真樹●文 text by Asada Masaki

 左サイドバック(SB)についても、似たようなことが言えるだろう。

 所属する浦和ではなかなかポジションをつかめずにいた大畑は、しかし、試合を重ねるごとに力強さを増し、激しい局面の連続であってもプレーが安定。準決勝イラク戦の2点目につながったデュエルを覚えている人は多いはずだ。

 また、U23アジアカップで最大のサプライズと言っていい活躍を見せたのは、右SBの関根である。

 187cmの長身ながらスピードを生かした攻撃参加を得意とし、プレーの幅は広い。守備にはまだ課題が残るものの、スケールの大きなプレーは際立っていた。

 もともとパリ世代のSBは、ともにA代表招集経験のある右の半田陸(ガンバ大阪)と、左のバングーナガンデ佳史扶(FC東京)が先頭を走る存在だったが、従来の序列は覆された感がある。

 もちろん、アジアと世界は別物だ。パリ五輪本番での戦いを見据えた時、アジア予選とはメンバーが入れ替わっても不思議はない。

 6月のアメリカ遠征に、チェイス・アンリ(シュツットガルト)が招集されたのも、対世界を想定したうえで高いポテンシャルに期待してのことだろう。

 だが、そのアメリカ遠征にしても、実質9日の活動期間で2試合を行なうだけ。メンバーを入れ替えるための準備期間としては、やはり短すぎる。

 それを考えれば、すでに計算できる選手たちの存在が、大岩監督にとって頼もしいものであるのは言うまでもない。まずは彼ら4人が、パリ行きの最有力候補と考えていいだろう。

 ただ、これに続く選手を探るのは難しい。

 パリ五輪の登録メンバーが18人であることを考えると、そのうちDFに割けるのは、おそらく6枠。どんなに多く見積もっても7枠しかないからだ。

 CBでは、西尾隆矢(セレッソ大阪)、鈴木海音(ジュビロ磐田)、チェイスが候補となるが、もしOAで谷口彰悟(アル・ラーヤン)らが入ってくるのであれば、その時点で枠が埋まってしまう可能性も十分ある。

 とはいえ、この世代にはリオデジャネイロ五輪でキャプテンを務めた遠藤航(リバプール)のような、CBもこなせるタイプのボランチがいないため、CB専門の選手を厚めに残す可能性もないわけではないだろう。

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