イタリア人記者が見たU-21日本代表。称賛すべき「4つの資質」と、課題はシューズの紐? (3ページ目)

  • パオロ・フォルコリン●文 text by Paolo Forcolin
  • 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

「我々は勝ちたかった。その前のイングランド戦での負け(0-2)を、ここでリベンジしたかった。しかし、我々が対峙したのはスピードと秩序のあるレベルの高いチームだった。U-21イタリア代表はこれでシーズンが終わり、次はヨーロッパ選手権を戦うため3月の終わりにまた集まる。日本との試合は、今後、我々がより成長していくための、すべての面において大きな力となった」

 日本のヨーロッパ遠征はこれで終わったが、その結果はかなりポジティブだったと言えるだろう。2人のCBは密接に連動し、フィジカルも強い。中盤は機動力とテクニックがあり、特に藤田の動きが光っていた。攻撃面は、典型的なトップの細谷と、クリエイティブでスピードのある本田風智、藤尾、鈴木唯人の3人がかわるがわる担っていた。

 特に鈴木は、サイドアタックから、ワントップの背後でのフィニッシャーまで務めることができる。また、彼は敵がイニシアチブを握る場面で守備に力を貸すのを厭わず、すでにチャンピオンの資質を見せている。

 最後に、少しだけ気になったことを述べておこう。何回かあった日本の選手交代の場面で、時間がかかりすぎている感じがした。その理由は、選手たちが紐のシューズを使用しているからではないか。ヨーロッパのピッチではもうほとんど見られないシューズだ。紐を締め直すのに時間がかかると、テンションの高い試合ではリズムを乱す原因にもなりかねない。再考の余地があるのではないか。

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