2022.07.30

カタールW杯日本代表のサプライズメンバーは? オールラウンダーなボランチ、20歳の藤田譲瑠チマは伸びしろ大

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 韓国に快勝を収め、優勝というノルマを果たしたことは評価できるだろう。しかし、E-1選手権の最たるテーマは、4カ月後に迫ったカタールワールドカップへ向けての新戦力の発掘にほかならない。

 ただ、海外組を主体としてすでに固まりつつある日本代表のなかに、経験の少ない国内組が食い込んでいくハードルはあまりにも高い。

 海外組がいない=主軸が不在のために連係を図ることはできず、対戦相手の実力も推して知るべし。相対的な判断材料に乏しいなかで、それを補って余りあるだけのインパクトを放つ必要があるからだ。

 2013年以来、2度目の優勝を果たした今回の大会で、果たしてそれだけのパフォーマンスを見せつけた選手はいただろうか。

ボランチで存在感を示した2002年生まれの藤田譲瑠チマボランチで存在感を示した2002年生まれの藤田譲瑠チマ この記事に関連する写真を見る  初優勝を成し遂げた2013年大会(当時の名称は東アジアカップ)のメンバーからは、この大会で初キャップを飾った6選手が翌年のブラジルワールドカップのメンバー入りを果たした。

 森重真人(FC東京)、柿谷曜一朗(セレッソ大阪/当時)、青山敏弘(サンフレッチェ広島)、齋藤学(横浜F・マリノス/当時)、山口蛍(セレッソ大阪/当時)、そして大迫勇也(鹿島アントラーズ/当時)の6人だ。なかでも山口はブラジル大会でレギュラーの座を確保し、斎藤を除いたほかの4人もそれぞれがワールドカップのピッチに立っている。

 もっとも、彼らにはおよそ1年の猶予があった。東アジアカップでのパフォーマンスだけではなく、Jリーグでの活躍も評価に反映されたはずだ。

 しかし、今回は4カ月しかない。事前合宿ができない以上は、9月下旬の欧州遠征が最後の調整の場となる。そこに標準を合わせるのであれば、2カ月にも満たない状況だ。その意味で今回のE-1選手権は、国内組にとって、まさにラストアピールの場であった。

 3試合を振り返り、結果という観点では、MVPと得点王を獲得した相馬勇紀(名古屋グランパス)、相馬と並んで得点王となった町野修斗(湘南ベルマーレ)、香港戦で2得点の西村拓真(横浜F・マリノス)の3人がアピールに成功したと言えるだろう。

 ほかにも、すでに代表の常連であり、今大会ではキャプテンとしてチームを牽引した谷口彰悟(川崎フロンターレ)、同じく実績組であり香港戦で2アシストの山根視来(川崎)、韓国戦でゴールを決めた佐々木翔(広島)にもメンバー入りの可能性はあるかもしれない。