サッカー日本代表、三笘薫ら五輪世代が躍動。W杯8強へは豪州戦で「5」からの増加がカギ (3ページ目)
だが、そうした手法は、確かにチームが時間とともに熟成されていくメリットはあるが、一方で、替えが効かない選手を増やしてしまうデメリットもある。
結果的に、そのデメリットが致命的な形で露呈することはなかったが、例えば、遠藤、守田、田中の3人で構成するトライアングルの一角が欠ける事態になっていたら、どうだっただろうか。
フォーメーションとメンバーを固定してきたのは、表裏一体のリスクを承知で、そうするしかなかったとも言えるだろう。つまりは、時に1日だけの全体練習で試合をしなければならない最終予選ゆえの、苦肉の策である。
だが、これから先は、潤沢な準備期間とまでは言えないまでも、ある程度まとまった時間を使って親善試合をこなすことができる。
森保監督も一昨秋のヨーロッパ遠征を振り返り、「(同じような遠征を)できるならやりたい」と話している。今までなら招集しにくかった伸び盛りの旬な選手、特に初招集となる選手をとり込みやすくはなるだろう。
言い換えれば、指揮官の選手を見極める目が、本格的に問われることになるのだろう。
そこでは、イチからチームを作り直すのはさすがに極端だとしても、チームコンセプトはそのままに、ひとまずは若い選手を次々に試していくくらいの発想が必要なのではないだろうか。
ワールドカップ出場を決めた試合に、東京五輪世代が5人出場した程度で喜んではいられない。
ここからさらに世代交代が進み、若手の何人かが"化ける"くらいでなければ、本大会でのベスト8進出などおぼつかない。
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