2021.03.21

本田圭佑とブラジルW杯敗退。「自分たちのサッカー」が行き着いた先

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • photo by JMPA

 本田は試合前にそう言っていたが、信念は祈りに似たものになっていた。

 コロンビアは、そんな日本に現実を思い知らせた。1軍半の戦力で挑んだ前半は終了間際、岡崎慎司(マインツ)に一発を決められ、1-1で折り返す。そこで、名将ホセ・ペケルマンはエースのハメス・ロドリゲスを投入。濁流が飲み込むような攻撃力で3点を奪い、1-4で勝利を収めた。最後はGKファリド・モンドラゴンを交代で送り出し、ワールドカップ史上最年長選手記録を更新させる余裕があった。

「明日から世界一になる可能性があるのが、サッカーだと思っています。サッカーのある幸せに感謝したい。自分としては、(優勝に向けては)今回と同じスタンスで個々の選手が成長するしかないと」

 本田は最後まで折れずに言った。

 良くも悪くも、「本田の時代」だった。強烈な自我で、届かなかったものを手にする。その先頭に立っていた。しかし代表という集団が、「自分たちのサッカー」に行き着いてしまったことで、過信から戦いの柔軟性を失い、停滞が起こったのだ。その敗退の仕方は、ドイツワールドカップと酷似していた。

 日本サッカーは次の4年間、雌伏の時を過ごすことになるのだ。
(つづく)

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