2020.11.21

「日本のメキシコ戦敗北は必然だった」スペイン人指導者が警告

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
  • 日本サッカー協会●写真 photo by JFA

「前半15分からの日本のプレーはすばらしかった。パナマ戦からのシステムの変更が功を奏していた。しかし後半になって、そのよさが跡形もなく消えてしまった」

 スペイン人指導者、ミケル・エチャリは、日本がメキシコに0-2と敗れた試合について端的に指摘している。

 エチャリはハビエル・アギーレ元日本代表監督など、多くのメキシコ人指導者とも親しい。中南米での監督講習にも何度も招かれてきた。レアル・ソシエダの強化部長時代は、メキシコ人選手もスカウティング。戦略分析担当だった時代には、日本戦でもプレーしたDFエクトル・モレノがレアル・ソシエダでプレーしていた。

 そのエチャリは、どのようにメキシコ戦を分析したのか。

後半は防戦一方となってしまった日本代表のメキシコ戦「日本はパナマ戦の3-4-2-1から4-4-2(4-2-3-1というより、両サイドの位置が鎌田大地より低いので)にシステムを変え、メキシコに挑んでいる。メキシコの4-3-3とのかみ合わせを考えれば、悪い変更ではなかった。オーソドックスな布陣で構えることで、相手の隙を見つけ、ペースをつかむことができた。

 もっとも、序盤はメキシコが組織として落とし込まれたハイプレスからペースをつかんだ。アンカーのルイス・ロモがバックラインに入って、ビルドアップに参加し、インサイドハーフがパスコースを作り、サイドバックが高い位置を取って、ポゼッションでも優勢だった。熟練したチームの印象を与え、各選手のポジションバランスがよく、日本を苦しめた。

 しかし、日本は10分にボール奪取から鎌田が絶好機を作り(このときは鈴木武蔵の入り方が遅かった)、11分に原口元気がGKのセービングを繰り出させるミドルシュートを放つなど、裏を突く形でペースを奪い始める。15分を過ぎると、日本はそれぞれのラインがいい距離感を保ち、メキシコのプレッシャーを回避。ポゼッションを挽回すると、ボランチの遠藤航がボールを動かし始め、柴崎岳がそれを援護する形になった。

 プレーのカギを握っていたのは、鎌田大地である」

 エチャリは序盤の攻防を如実に説明しつつ、鎌田のプレーセンスのよさについて言及した。