南野拓実、日本代表戦に不安。
吉田も香川も苦しんだ試合勘の欠如

  • 田嶋コウスケ●文 text by Tajima Kosuke
  • photo by JFA/AFLO

 11月8日に行なわれたマンチェスター・シティ対リバプール戦(1−1の引き分け)で、日本代表FWの南野拓実はベンチ外となった。

 昨シーズンの2月に行なわれたノリッジ・シティ戦に続き、リーグ戦のベンチ外は今回で2回目。前節ウェストハム・ユナイテッド戦(10月31日)からMFナビ・ケイタがケガから復帰し、南野が代わりにメンバー外となった。選手層の分厚いビッグクラブの洗礼をあらためて受けた格好だ。

日本代表チームに合流した南野拓実日本代表チームに合流した南野拓実 マンチェスター・C戦でユルゲン・クロップ監督は、「4−4−2」の新しいフォーメーションを採用した。2トップにロベルト・フィルミーノとモハメド・サラーを置き、右サイドにディオゴ・ジョタ、左サイドにサディオ・マネを配した。レギュラーの3人に、新加入のジョタを融合させた新しい形だ。

「非常にうまく機能した。大一番のマンチェスター・C戦で用いたのだから、ほかの試合でも使うことができる」

 試合後、ドイツ人指揮官は新布陣に手応えを掴んだ様子だった。今後も4人を同時起用する試合は出てくるだろう。

 そして国内リーグ戦は8日でいったん中断となり、欧州サッカー界は国際マッチウィークに入った。南野もパナマ戦(11月13日)、メキシコ戦(11月17日)が行なわれるオーストリア・グラーツに向かったが、リバプールでの苦悩は10月以降の出場歴に表れている。

 10月下旬からリバプールは公式戦7試合を戦っている。そのうち、南野の先発は1試合のみ。途中出場は2試合で、合計3試合の出場にとどまった。

 3試合の内訳を見ると、先発のミッティラン戦(CL)が60分、途中交代で入ったアヤックス戦(CL)が30分、同じく交代でピッチに入ったシェフィールド・ユナイテッド戦が7分の出場だ。フル出場は一度もなく、日本代表の10月シリーズから合計で約97分間しかプレーしていない。

 一方、今季のプレミアリーグ開幕から10月上旬までの出場歴を紐解くと、今とは少し状況が異なる。

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