日本代表が格下相手でもアウェーで苦戦するのはなぜなのか? (2ページ目)

  • text by Tsugane Ichiro
  • photo by Getty Images

 そうしたなか、日本代表は4連勝で年内のW杯アジア2次予選を切り抜けた。これは当たり前のように思われがちだが、サッカーは番狂わせがもっとも起こりやすいスポーツであり、環境の格差が大きいアジア予選にあっては、実は全勝は難しいことでもある。

 日本代表はミャンマー戦、タジキスタン戦、キルギス戦をアウェーで戦ったが、ミャンマー戦のピッチはデコボコ、タジキスタン戦は人工芝、キルギス戦もJリーグやヨーロッパのような整ったピッチコンディションではなかった。

 こうした環境面の違いは、ジャイアントキリングを起こす大きな要因であり、「ホーム&アウェー」と単に言葉にする以上の厳しさが存在している。そうした現地に行かなければわからない、テレビ中継だけでは伝わらない厳しさゆえに、韓国代表もイラン代表もアジア2次予選では苦戦を強いられていると言える。

 キルギスには日本からの直行便はなく、ロシア経由なら移動に20時間近くかかる。日本からモスクワまで10時間、乗りかえの待ち時間が3、4時間あって、そこから飛行機で4時間ほど。モンゴル経由なら日本からウランバートルまで約4時間、そこからキルギスまで3時間ほどかかる。

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