2019.11.22

森保ジャパンの歯車が狂い始めた。
データが示すベネズエラ戦の失敗

  • 中山 淳●文 text by Nakayama Atsushi
  • 藤田真郷●撮影 photo by Fujita Masato

「結果の責任については、準備の段階で、選手に対してもチームに対しても、私の働きかけについて反省しないといけないと思っています」

 試合後の会見で、森保一監督が敗戦の弁を語ったベネズエラとの親善試合は、前半に4失点を喫した日本が後半に1点だけを返し、最終的に1-4で終了した。

メンバーを入れ替えたベネズエラ戦で、惨敗を喫してしまった日本代表 しかし多くのサポーターが詰めかけた国内の親善試合で、前半だけで4つのゴールを許して勝負が決した今回の惨敗劇は、過去に例を見ないほどの衝撃度の高さだった。前半終了の笛が鳴ったあと、ゴール裏サポーターが不甲斐ないプレーを見せた選手たちに対してブーイングを浴びせたのも当然と言える。

 そんな試合の反省点として指揮官が挙げたのが、冒頭の弁である。そして、そのコメントの真意を次のようにも語っている。

「トレーニング内容で言うと、相手のプレッシャーがきついなかで攻撃の形を作る部分で連係、連動のトレーニングをしたが、もっとクオリティを求めて、試合に近い、あるいは試合よりも難しい形でトレーニングすることが必要だったと思っています」

 たしかに、今回のインターナショナルマッチウィークの森保監督の行動スケジュールを振り返ると、この試合に対する準備が疎かになる可能性は十分にあった。この試合の5日前にアウェーで行なわれたキルギス戦を終えた直後、森保兼任監督は東京五輪世代のU-22代表の親善試合のために広島入り。前日練習と翌日の試合で指揮を執った。

 そしてその試合後に大阪入りした指揮官は、ベネズエラ戦の前日練習と試合を指揮。しかもベネズエラ戦の招集メンバーは、新顔4人を含む9人がキルギス戦のメンバーと入れ替わっていた。通常よりも早く来日し、約1週間、じっくり日本でこの試合に備えたベネズエラとの差は明らかだ。

 今回の敗戦をフェアに振り返れば、ピッチ上で見えたさまざまな問題点とは別に、そこは押さえておきたいポイントだ。

 もっとも、このようなスケジュールになるのは事前にわかっていたことであり、3つの招集リストを用意した点も含め、森保兼任監督もそれなりの準備をしていたはず。問題は、その見込みの甘さにある。