「森保式3バック」が機能するカギは「ミシャ式」を知る原口元気だ (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Getty Images

 それゆえカギを握るのは、同じくミシャのもとでプレーしていた原口元気(ハノーファー)だろう。

 おそらく左ウイングバックで先発する原口が、どのような動きを見せるのか。サイドバックとウイングの役割をどうこなすのか。3−4−2−1を機能させるうえで、大きなポイントになるはずだ。

 森保監督は前日会見で「第1戦から入れ替えて試合に臨みたい」と明言した。そのため、エルサルバドル戦のスタメンは、以下のように予想される。

【GK】権田修一(ポルティモネンセ)
【DF】冨安健洋、昌子源(トゥールーズ)、中山雄太(ズウォレ)
【MF】室屋成(FC東京)、橋本拳人(FC東京)、小林祐希(ヘーレンフェーン)、原口元気
【FW】伊東純也(ゲンク)、大迫勇也(ブレーメン)、南野拓実(ザルツブルク)

 槙野が離脱した3バックは、メンバーを入れ替えるほど人員がいないため、冨安と昌子は2試合連続して先発するのではないだろうか。

 1トップには永井謙佑(FC東京)、岡崎慎司(レスター・シティ)という選択肢もあるが、初戦でベンチ外になった岡崎はコパ・アメリカ要員と考えられる。一方、スピードが武器の永井は、シャドーに入る伊東と強みやスタイルがややかぶる。そのため、再び大迫を1トップで起用し、前線3枚のコンビネーションを磨いてもおかしくないだろう。

 残念だったのは、先発が予想された香川真司(ベシクタシュ)が股関節に違和感を覚えていることだ。

「香川は明日、プレーすることができない」と、森保監督も前日会見で明言した。狭いスペースでのコンビネーションに長けた香川は、シャドーのポジションがばっちりハマりそうだっただけに残念だ。

 一方、システム変更による変化のひとつが、2列目が3枠から2枠に減ったことだろう。

 むろん、3バックはあくまでもオプションのひとつだが、「(ポジション争いは)大歓迎です。そのなかで勝ち残った選手しか試合に出られない」と南野が言うように、これまでレギュラーとして起用されてきた南野、中島翔哉(アル・ドゥハイル)、堂安律(フローニンゲン)のポジション争いが熾烈になったことも、3バック導入のメリットのひとつだ。

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