2019.04.22

黄金世代・氏家英行が「小野伸二は
違う世界の人間」と思ったワケ

  • 佐藤 俊●取材・構成 text by Sato Shun
  • 甲斐啓二郎●撮影 photo by Kai Keijiro

世界2位の快挙から20年……
今だから語る「黄金世代」の実態
第5回:氏家英行(前編)

「強いな」

 1999年ワールドユース(現U-20W杯)・ナイジェリア大会に挑んだU-20日本代表チームについて、氏家英行がそう感じたのは、グループリーグ第2戦のアメリカ戦だった。

 終始、押し気味にゲームを進めてアメリカを圧倒し、3-1と快勝。初戦のカメルーン戦に負けたショックを払拭する、見事な勝ちっぷりだった。

 その戦いぶりを見て、氏家はある確信を抱いた。

「これは『イケるな』って思いましたね。この年の元日に(当時所属の)横浜フリューゲルスが天皇杯で優勝しているんですけど(※その後、横浜マリノスと合併しチームは消滅)、(自分は)そのときの余韻が残ったままナイジェリアに来たんです。それで、アメリカ戦に勝ったとき、『これって、ちょっと前に味わった天皇杯優勝のときと雰囲気が似ているなぁ』と感じて。チームがひとつになりつつあったんで、『これなら負けないな』と思いました」

 氏家の予感どおり、ここから日本は快進撃を始めることになる――。

1999年ワールドユースの舞台裏を語る氏家英行「みんな、うまいなぁ」

 氏家は、このワールドユースに向けての選考合宿に招集された際、初めて間近で見る小野伸二や高原直泰のプレーを見て、鳥肌が立った。

「俺は早生まれで、学年的にはひとつ上ということもあって、最初は伸二やタカ(高原)らがどのくらいすごいのか、知らなかったんですよ。それまでに対戦したこともなかったんで。

 でも、一緒にプレーしてびっくりした。違う世界の人間かと思ったし、『これはすごい。技術的には絶対に勝てない』と思いました。最終的に代表メンバーには入れましたけど、試合に出るのは難しいと感じていましたから、自分は(試合に出る)選手たちを励ましたりするサポート役に徹していこうと思いました」