「自分の実力不足なのに他人のせいにしていた」三好康児の危機感 (3ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 高橋茂夫●撮影 photo by Takahashi Shigeo, AFLO

―― その反省があるからこその、今年の覚悟。

三好 そうですね。去年は自分の実力不足なのに、他人のせいにしていたというか。なんで使ってくれないんだとずっと思っていて。矢印が外に向いてしまった。先輩たちが優しくて、ご飯に誘ってくれて、いろんな話をしてくれて、ようやく自分を見つめ直すことができた。そういうのもあって、今年は覚悟を持って札幌に来たんです。

―― 代表についても。11月のドバイカップは1勝2分でした。負けなかったのか、勝ち切れなかったのか。

三好 後者ですね。自分たちは8月のアジア大会で年上の世代と戦いながら、決勝まで勝ち進んだ。その力を示さなきゃいけない、とくにアジアでは違いを見せないといけないというのは、森保さん(森保一・日本代表監督)も言っていたことで。それなのに、ひとりひとりが責任感のない試合をしてしまったのかなって。もう1回、詰め直さなきゃいけない遠征になったと思います。

―― 三好選手自身のパフォーマンスは、初戦のウズベキスタン戦、3戦目のUAE戦と、よかったのでは?

三好 いや、よくはなかったです。ボールを失う回数も多かったですし、点も獲ってないですし。チャンスはけっこうあったんですよ。でも、外してしまったり、(岩崎)悠人(京都サンガ)のシュートを触ってオフサイドにしてしまったり。

 ウズベキスタン戦は、僕が決めていれば勝てた試合。最後のUAE戦も、チーム全体がちょっとフワついていて。甘さが出たというのは、横さん(この遠征で指揮を執った横内昭展コーチ)からも指摘されました。

―― 久保建英選手(横浜F・マリノス)らU-19日本代表の選手たちも合流する一方で、堂安律選手(フローニンゲン)や冨安健洋選手(シント・トロイデン)のように、すでにA代表に選ばれている選手もいる。危機感や焦りなんかも?

三好 危機感というのは常に持たないといけないので、そこは変わらないです。でも、自分たちは誰もがA代表でやりたいと思っているわけだから、こんな試合をしているようではアピールにならないなって。

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