課題は決定力不足。なでしこジャパン、高倉監督の狙いは見えてきたか (3ページ目)

  • 早草紀子●取材・文・写真 text&photo by Hayakusa Noriko

 ライバル国は1試合で10得点、16得点など大量得点を叩き出している。日本も決めるところで決めていれば大爆発していたはず。その点では消化試合と化したベトナム戦でさえも、決定力不足の壁を打ち破るには至らないスコアだった。とはいえ、FW陣が抱えるプレッシャーは日に日に増している。「決めなくてはならない」と思えば思うほど、無情にもボールは枠を外れていく。その流れを引きずり、調子を落としていく者もいる。

 それでも、菅澤、田中、増矢といった出場機会が与えられていながら、あと一歩で結果を出せないでいた選手たちにとって、今回の成功体験は停滞気味の空気を払拭し、調子を好転させるきっかけにはなるはずだ。

 ノックアウトステージ初戦は、順当に行けば、北朝鮮vs中国の敗者との対決。ここまでの戦いと異なり、ワンチャンスの決定力が勝敗を左右する。中3日でどう高めていくか、真の戦いはここからだ。

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