2018.08.16

神谷優太がU-21に帰ってきた。
頼れる男は嫌われ者になる覚悟あり

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • photo by Getty Images

 1−0の白星スタートを切ったアジア大会のネパール戦翌日のトレーニングで、ひときわ目立つ金髪の選手がミドルシュートを豪快にサイドネットに突き刺していた。

 前日、出番のなかったMF神谷優太である。

U−23アジア選手権ではチームキャプテンを担った神谷優太 所属するJ2愛媛FCの試合が8月12日にあったために合流が遅れ、ネパール戦はベンチからチームメイトの戦いを見つめたが、中1日の試合間隔で行なわれるパキスタン戦は間違いなくスタメンに名を連ねるはずだ。

 6バックで守りを固められ、攻めあぐんだネパール戦。その反省点のひとつが、ミドルシュートの少なさだった。遠目からシュートを狙えば、打たせまい、と相手も守備陣も前に出てくるはずだったが、日本の中盤にその積極性がなく、コンビネーションでの崩しに終始した。

 パキスタン戦では俺がミドルでこじ開けてやる――。

 GKオビ・パウエルオビンナ(流通経済大)が守るゴールをこじ開けた精度の高いキックは、まるでそう言わんばかりだった。

 森保一監督率いる東京五輪代表チームが立ち上げられた昨年12月のタイ遠征ではゲームキャプテンを務め、今年1月のU-23アジア選手権ではチームキャプテンを担った神谷だが、代表チームに合流するのはそのとき以来、7ヵ月ぶりとなる。

 3月のパラグアイ遠征の最中はJ2が開催されていたため、坂井大将(アルビレックス新潟)や前田大然(松本山雅)といった、これまで起用していないふたりを除き、J2のクラブに所属する選手は選ばれなかった。

 5月のトゥーロン国際大会のメンバーには選出されたが、直前にケガを負って辞退せざるを得なかった。

 昨年5月のU-20ワールドカップのメンバーから落選して以来、オリンピックに出場することに照準を合わせてきた神谷にとって、この辞退は痛恨だったはずだ。

「もちろんトゥーロンに行けなかったのは、悔しかったです」

 神谷はちょっぴり無念そうな表情を浮かべた。