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ロベカルやカシージャスに聞いた
「日本がベスト8の壁を越える秘訣」 (2ページ目)

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ポーランドのストライカー、ロベルト・レバンドフスキもまた、地元メディアで日本戦をこう振り返っている。

「日本に勝つのはとてもハードだった。日本のGKはいろいろ言われているが、あの試合ではスターだった。彼が防いだシュートは誰もが止められるものではなかったよ」

 レバンドフスキは、日本の最大の武器は"個"ではなく「組織力のすごさだ」とも言っている。

「前半が終わったとき、日本が『一定の選手だけをマークしておけば大丈夫』というチームではないことがわかった。日本にエースの選手はいないが、同時にチーム全員がエースでもあった。だから、彼らを止めるのは本当に大変だった。

 大会前の作戦では、我々は日本相手に確実に3ポイントを挙げる予定だった。直前に監督が交代したし、いろいろ問題を抱えていると思ったからだ。予定どおり、我々は日本相手に勝ち点3を挙げた。しかし我々は日本より先に家に帰らなければならなかった。もう日本は弱小チームでも、サッカー後進国でもない。世界のトップ20、30入りするチームだろう。1998年からずっとW杯に出場し続けている力は伊達ではない。もはや、当たってうれしいチームではないんだ」

 グループリーグのライバルたちは、その後の日本対ベルギー戦での日本にも驚いたようだ。レバンドフスキは言う。

「ベルギーは今世界の3本の指に入るほどのいいチームだが、日本はそのチーム相手に30分近く完全にゲームを支配していた。その間ベルギーはなす術(すべ)がなかった」

 ベルギー戦での活躍は、初戦で日本相手に黒星を喫したコロンビアにとって、多少の慰めにもなったようだ。コロンビアのホセ・ペケルマン監督は少し自嘲気味に言う。

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