2018.07.10

ロベカルやカシージャスに聞いた
「日本がベスト8の壁を越える秘訣」

  • リカルド・セティオン●文 text by Ricardo Setyon 利根川晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

「このW杯で最高のサプライスは、まぎれもなく日本だ!」

 メキシコ・アステカTVの名物アナウンサーは、日本対ベルギー戦の中継でそう興奮気味に叫んでいた。

「実をいうと大会前は、そのポジションはアイスランドのものだと思っていたんだ。人口30万人ちょっとの国がW杯に出場するなんて、まさにシンデレラストーリーだからね。きっと何か奇跡を起こしてくれると思っていた。しかしふたを開けてみると、アイスランドは期待したほど魅力的なサッカーを見せてくれなかった。その代わりに、世界を楽しませてくれたのが日本だ」

 アナウンサーはそう続けた。

 相手は10人であったとはいえ、初戦のコロンビアに勝利し、グループリーグを突破。なにより後にブラジルの夢も打ち砕いた黄金世代のベルギーを、一度は2点までリードした日本。その戦いぶりは世界中にポジティブなインパクトを与えた。その証拠に、これまでのW杯とは比べようもないほど、多くの人々やメディアが日本についてコメントしている。誰もが日本を語らずにはいられなかったのだ。

ベルギーに敗れたものの、鮮烈な印象を残した日本 photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA それは日本と対戦し、そのプレーを肌で知った選手も同じだ。

 セネガルのエース、サディオ・マネはロシアから帰国してバカンスを過ごしているなか、地元新聞にこう語った。

「大会前、我々は日本ぐらいには勝てるだろうと話していた。しかし現実には、我々は国に帰り、日本はロシアに残った。我々がグループリーグ敗退にふさわしいチームとは思わないが、日本は勝ち進むにふさわしいチームではあった」