長谷部誠に次ぐのは誰か。ハリルJの守備的MF「最終選考」を考える (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Hiroki Watanabe/Getty Images

"うまさ"では大島僚太(川崎フロンターレ)がピカイチだ。昨年末に開催された東アジアE-1選手権で久々に代表復帰を果たした。

 第2戦の中国戦でスタメン出場。負傷のために前半30分でピッチを後にしたが、日本の戦いぶりは大島がピッチを去る前と後とでは、断然に前のほうがよかった。中国戦は、その存在の必要性を再認識させられた一戦だった。

 川崎Fでは4-2-3-1の「2」を務めるが、4-3-3のインサイドハーフでも十分にいける。上のタイプに当てはめれば、(1)と(3)だ。今季はプレーに積極性が増している様子で、より攻撃的になった。4-3-3の使用頻度が増した代表チームを意識したプレーのように見える。

 問題は、川崎F的なサッカーを好まない(縦に速いサッカーを好む)ハリルホジッチとの相性だ。川崎Fらしさの象徴と言っても過言ではない大島にとって、このハードルはけっして低くない。

 いまだ選出されたことが1度もない選手に、どれほど可能性があるか定かではないが、ジュビロ磐田でプレーする代表経験のある2人の中盤選手も、本来なら選出されてもおかしくない実力派だ。

 ひとりは、山田大記。現在は4-2-3-1の1トップ下でプレーするが、4-3-3ならインサイドハーフも可能だ。

 もうひとりは、4-2-3-1の「2」でプレーする田口泰士。彼には4-3-3のアンカーでもいけそうなプレーの幅がある。磐田がよほどの快進撃を見せない限り、「惜しい選手」で終わってしまう可能性もあるが、気にとめておきたい選手だ。

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