2017.11.17

加茂更迭から歓喜の瞬間まで。
山口素弘が語るW杯予選「特殊な2カ月」

  • 渡辺達也●取材・文 text by Watanabe Tatsuya
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 第一、家に帰れたと思ったら、次の日には空港に集合とか、ほとんどホテルで生活していましたから。外出できる状況でもなかったし、そりゃ(選手は)ストレスも溜まりますよ(笑)。今では考えられないような、"特異"なスケジュールでしたよね」

――その中央アジアでの初戦、カザフスタン戦は引き分け(1-1)。その夜、加茂周監督が更迭されました。

「カザフスタン戦では1点リードしていて、ロスタイムの最後のワンプレーで同点にされた。あれは、(チーム内でも)ちょっと堪(こた)えたな、という空気になりましたね。『あそこで追いつかれるのか......』と。それにプラスして、加茂さんの更迭でしょ。ずっと率いてきてくれた監督ですから、さすがに喪失感というか、悔しさというのはありましたね」

――加茂監督が更迭された夜、選手たちだけでミーティングを行なったという話を聞きました。

「普段から、何かあれば自然とリラックスルームに(選手たちが)集まってくるんですけど、あのときも選手それぞれが部屋で悶々としているよりは、という感じでみんなが(リラックスルームに)集まってきたんです。それで、『じゃあ、いい機会だし』と井原(正巳)さんが場を仕切ってくれて、みんなで話をした。結構熱くなって、『俺たち、何やってんだよ』『これから、どうすんだよ』と、言いたいことをすべて吐き出していましたね」

――続くウズベキスタン戦も1-1で引き分け。見ている側としては、さすがに「やばいな」と思ったのですが、チームのムードはいかがでしたか。