2017.07.10

今野泰幸が本音で語るハリルJ。
「自分はピンチヒッターみたいなもの」

  • 佐藤 俊●取材・文 text by Sato Shun
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 でも、(練習では)2タッチの制限があってパスがなかなかつながらない。これでどうやって前にボールを運んで、どうやって相手を崩すんだろうと。だから、試合前は攻撃のことはあまり考えず、セカンドボールを拾うとか、球際に負けないとか、守備でがんばってチームが勝てるように、シンプルにプレーすることだけを考えていました」

 今野はもともと守備の選手であり、代表に招集される前の柏レイソル戦やFC東京戦でも、激しい守備で相手を倒して調子はよかった。UAE戦でも好調を維持し、考えすぎずにプレーしたことが功を奏し、勝利につながるいい働きができた。

 ただ、この試合のあと、左足小指の骨折が判明。今野は2カ月以上の戦線離脱を余儀なくされてしまう。

 戦列復帰を果たしたのは、6月4日のジュビロ磐田戦だった。調子は万全ではなかった。それでも、最終予選のイラク戦(6月13日)を前にして、ハリルホジッチ監督は再び今野を招集した。UAE戦と同じ戦術で臨みたいと思っていたからだ。

2年ぶりの代表復帰を果たした今野泰幸 そして、イラク戦の前に行なわれた親善試合のシリア戦(6月7日)で、今野はスタメン出場。しかし今野個人も、チームも動きが悪くて1-1のドロー。そのまま、イラク戦を迎えることになった。

「他の選手はわからないけど、自分には危機感しかなかった。シリアというそれほど強さを感じないチームを相手に、自分たちのサッカーができずに終わって、イラク戦は相当苦しくなると思った......。